いちばんはじめに想い浮かぶのは、あなたです。
鮎沢郁弥セカンドアルバムは切ない恋の物語。
2015年3月27日発売
全12曲
1: I’ll Fly
高く聳える空の天幕をひとり仰ぐ日輪草
僕の空 愛しい空 夢をはるか見続けた
どこか幻の似合う瞳でいつも答えを求めてる
そそぐ空 恋しい空 そこが僕の住む世界
I will fly
踏みしめた今生の大地を蹴り
この日こそがその時とふり向かず
I will fly
見据えた紺青の空を高く
荒ぶ風を巻かせて飛んでゆくよ I will fly
ひろげる両手を翼にかえて どこへ飛ぶか探し続け
潤む空 儚い空 汚させはしないからと
I will fly
今はただ慟哭に別れを告げ
怯むことなく天を貫け
I will fly
縛りつける牢獄を解き放て
誰(た)がための空をゆく人となろうか I will fly
I can fly
飛んだなら足もとを見下ろすな
高みに竦まないよう上を向け
I will fly
睨んだ群青の空を越えて
新しい世界へと生まれ変われると
信じるよ
2: Innocent White
朝の霧立つ海の彼方へ
僕は走るよ そう掴むように
寄せては還す 波のゆりかご
目覚めた朝はどこか光ってた
この世に舞い降りた時にはじめて
見えた景色は今も憶えてるかい
海岸線を駆けた帽子は
僕をつれて何処へ向かうの
凪いだ浜辺にのびる足跡
ふりむいた途端 分かったようさ
どれほど迷った道も そこはただ
いつも波が戯れる砂浜さ
昨日だけの昨日なんて昨日じゃないさ
数え切れない瞬間がこの世界を創ってる
明日だけの明日なんて明日じゃなくて
想いがすべて今を描くよ
真白な時のむこうへと
扉を開け 彼方を掴め
自分だけの自分なんて自分じゃないさ
気が付けば僕らは いつも手をつないでた
言葉だけの言葉なんて言葉じゃなくて
想いは伝わるよ
昨日だけの昨日なんて昨日じゃないさ
ここに今いることの証を灯したら
明日だけの明日なんて明日じゃなくて
僕らに生きる意味を照らしてる
3: madrigal
今も探しているものと言えば
夕映えに消えた長い君の影
悲しいほどに僕らは離れて
帰る道すら分からなくなったね
何処かで時には想い出したりしますか
ふたりではしゃいだ季節には
Whole of times that I couldn’t stay is still in my heart.
Yes, still in my heart.
It’s like a wind that carries on blow eternity.
胸に溢れそうな花束かかえて
僕はうたうよ古い恋の唄を
この道をゆけばまた会える気がして
今日もひとりで荷馬車に揺られてる
何処かで時には想い出したりしますか
ふたりで語った 愛の言葉
Whole of words that I couldn’t say is still in my heart.
Yes, still in my heart.
It’s like a rose that carries on bloom eternity.
さあ翼ひろげ風になり
君に届けマドリガル
… ルララ ルルララ …
祈りをこめて
今でも大事に しまってあるのです
ふたりの黄金色の想いで
A whole of love that I couldn’t give you is still in my heart.
Yes, still in my heart.
It’s like a star that carries on bright eternity.
さあ翼ひろげ風になり
君に届けマドリガル
… ルララ ルルララ …
祈りをこめて
… ルララ ルルララ …
想いよ届け
4: 優しい歌
冷たく寒い夜があまりに長くなると
何故だかとても雲雀の声が恋しくなってくるのです
今は優しい歌が うたえない…
あまりにも壊されて うたえない…
なぐさめの祈りさえも払いのけられるほど
世界はなんて無情なものか打ちのめされてしまいます
今は優しい歌が うたえない…
あまりにも壊されて うたえない…
無くしたものは歌じゃ 帰らない…
力なんてないから 帰らない…
どんな優しい歌も 救えない…
苦難に堪える人を 救えない…
今は優しい歌が うたえない…
繕った歌なんて うたえない…
5: Le Ciel Bleu
さあ晴れた日は ふたりして繰り出すのさ
ちっぽけなこの街を見下ろせる丘の上へ
今はまだ僕ら出来ないことばかりだけど
そよぐ南風に夏の予感がした
どこまでも伸びてく ひこうき雲
胸躍らせながら追いかけてたね
空と雲と風と その笑顔
僕は忘れはしないだろう いつまでも
見果てぬ夢が あまりにも大きすぎて
悲しみに暮れていた 何も持たない僕らは
暖め合うように寄り添って時を待てば
あの日の雨は いつか虹に変わっていた
木洩れ日に浮かんだ万華鏡に
ふたりのいる未来 見つけられるかな
空と雲と風と その笑顔
僕の一番大切なものだから
僕らを包みこむ青い空よ
ふたりの行く先を見守ってください
さあ晴れた日はふたりして繰り出そうよ
変わらないこの街を見わたせる丘の上へ
いつか時が過ぎ去って大人になったとき
今日という日が記念日になりますように
J’attendrai la lumière sous ciel bleu
Tous les jours et toute la jounée
Mon avnir de la lumière dans tes yeux
C’était mon cadeaux cheri que je voulais
6: 砂漠の人魚
薄紅の空に願う もの云わぬ人魚の夢
何故ここにはぐれたのか知る由もなく
果てもなく枯れし大地 空蝉を嘆く吐息
海原を忘れようと 故郷は海
涙して 顔を臥せ
波待ちて 途に暮れる
宵に謳えど悲しや
響くことなき声
流れ星こぼれ落ちて帳落ちらむ
おまえの場所など無いと 夢路を追われし人魚
さりとて水無くしては生きてゆけない
千早振る 神に乞う
空破る 雲に問う
許されじ かの波間の
火影の遠きしを
捨てられて誰ぞ知るや
宵に謳えど
宵に謳えど
7: 見つめていたい
ふと気がつけば あなたの声が I know…
忘れられなくなって
高鳴る胸に戸惑うばかり I know…
心が痛くなる
ああ どうして こんなに惹かれるの
浮かべる表情(かお)が気になるよ
ああ 想いが膨らんでゆくのは
恋を知ったからかも
I care ‘bout you anytime, I think of you anywhere, I know…
Maybe I might be in love
見つめていたい いつもなんとなく I know…
心に風が吹く
ああ どうして こんなに惹かれるの
浮かべる表情が気になるよ
ああ 想いが膨らんでゆくのは
恋を知ったからかも
遠いあなたは どこでなにをしてるの
いつもいつも気になるよ
ああ あなたにこんなに惹かれるのは
恋を知ったからかな
8: Sunny Hill Lullaby
木洩れ日の木立をぬけたら
風誘う草はらにそよぐ
ヘーゼルナッツの花がゆれ
どこかで夏が生まれた
「つかまえてごらん」と駆けだす
うしろ姿に映える光
鳥たちは太陽にじゃれて
キミはそばで笑ってた
キミはそばで笑ってた
いつもいつだって信じ続けた
僕には翼があるって
苦いあやまち 心に伏せて
とべると思ってたんだ
いつかいつの日か祈りは届き
辿りつけるはずだった
ひきかえにしたものが多すぎて
今は何もかも無くした
亜麻色の時の中
そこに居られるだけで
誰よりも強くなれる 楽園に身をうずめて
かぞえ歌を口ずさめば きっと明日は晴れるよ
いついつまでも淡い風の中
漂っていられるって
甘いまぼろし追いかけながら
暮れゆく日に袖を振る
いつもいつだって信じ続けた
僕には翼があるって
疑いもせず月日は流れた
だから今日の日はおやすみ
また風が誘うその日まで
今は静かにおやすみ
9: SANCTUARY
いつだって僕達は吹きつける風の中
漂って確かな明日を願ってる
あやふやな現実に叫びだしたくなるけど
本当は自分が誰かも知らない
揺られ続けたまま眺めた
地図はまだこの胸に
ありふれた理屈で閉じ込めてしまわないで
大人になるって事は そんな意味じゃない
理解(わか)ってるふりして話合わせるだけなら
千年経っても友達になれないね
僕達の言葉が異国の
言葉にきこえるの?
変わっていったのは あなたさ
捨ててしまったのは僕達じゃないのさ
塞がれた時も 届かない時も
聖域は汚さないと誓おう
We always ask for sanctuary
where’s no anxiety, no contempt.
真実を胸に抱いてゆこう
いつだって いつだって 冷たく
吹き抜ける風の中を
さまよって さまよって
手探りばかり
未だ見果てぬ 僕達だけの世界
塞がれた時も 届かない時も
聖域は汚さないと誓おう
We always ask for sanctuary
where’s no anxiety, no contempt.
真実はこの胸に
消えそうな時も 泣きたくなる時も
その汚れた視線を向けないで
We always ask for sanctuary
where’s no anxiety, no contempt.
真実を胸に抱いてゆこう
帆をあげて漕ぎ出せ あの海へ
加速して 止まらないスピードで
10: HEAVENSENT
尊き人よ どうかもう全て赦してあげましょう
傷つくことも 泣くことも 洗い流すように
重い荷物をこれまで背負い続けてきたのだから
誰ひとり責めはしない ああ 尊き人よ
冬を越えて咲く白い花の声が
春を願う心に届く
やがて草木が芽吹く日が来るから
それまで ただ信じなさいと
気高き人よ どうかもう全て放してあげましょう
憎しみも 悲しみも 空に還すように
長い道のりをこれまで歩き続けてきたのだから
わかるでしょう 刻まれた過ちの痛みを
数えきれないほどの笑顔たちが
灯し火の向こうで揺れている
今も見守りながら包んでくれる
それでも ただ愛しなさいと
Join us, Join us.
追われ彷徨う同じ仲間よ
手を取って忘却の故郷へ帰ろう
Precious, Precious.
なんと強き心でしょうか
讃えよう その力で積み上げた奇蹟を
Hallelujah !
いつの日も導きが共に在りますように
Angelus, Angelus.
どこかで今 夢が産まれて
産声がまた季節を紡ぎ始めれば
Belivers, Belivers.
受難に忍ぶ時代(とき)は終わった
与えよう 限りない救いをその胸に
Hallelujah !
奇蹟を見る人よ あなたが赦すなら
世界もあなたを赦すでしょう
心を縛りつける鎖を裁ち切って
故郷へ帰ろう
仲間の声の呼ぶもとへ
さあ 行きなさい
11: ナルシスの花
夕べ泣いていた遅咲きの花は
今はもう力尽き
水辺に身体を静かに横たえ
夜露に濡れている
恋慕う事は罪でしょうか
見ても見果てぬ夢と知っていても
ナルシスの花が笑う頃は
どんな景色がここに現れるのですか
茨の迷路の先にある家は
黄泉への入り口
いづれは僕も ここの客になる
それまでは唄うから
愛を求めても かすんでゆく
儚いまま終わってゆく運命(さだめ)も
タナトスの庭に招かれれば
何もかもが尊いものに見えます
昨日笑っていた微かな面影も
ふとした寂しさに黄昏れたとて
それでも人は願い続け
確かな現実を ひた望むから
ナルシスの花は枯れる前に
ひとひら花びらを落としてゆきました